2023/11/24
注文住宅の空気環境を把握するポイントは、換気対策と揮発対策です。換気対策とは、玄関や窓の開口部を開けて適切な換気を行えるように施工されていて、換気をしているときに害虫や害獣が侵入してこないように網戸を設置しているなど、安全面でも衛生面でも配慮されているかがポイントです。注文住宅ならば、防犯性の高い網戸を選んで設置したり、玄関に網戸を別枠で施工しておくことも容易に可能です。揮発対策は、室内における有害物質の発散量を抑制することです。
建築用の資材や建材に化学薬品が使用されていたり、接着剤が使用されていると、ゆっくりと空気中に揮発してきます。揮発対策とは、健康被害の予防に役立つ対策です。注文住宅の多くが自然素材を有効活用しています。天然無垢材で柱や梁を施工し、珪藻土や漆喰で壁の内装を行っていれば、それだけで揮発対策は満たされていると言っても過言ではありません。
自然素材は健康に良いだけでなく、住宅性能評価でも高評価を受けられるポイントです。注文住宅の空気環境を把握するときは、どのような建材と資材が使用されて施工されるのかをチェックしましょう。壁紙が施工されるときは接着剤が使用されますので、揮発性の物質に含まれている有害物質の発散量が健康に悪影響とならないように配慮して施工されているかもチェックしましょう。住まいの匂いは、消臭剤に頼るだけではなく、シラス壁に施工するなど、吸着性の高い自然素材を利用する防臭対策もあります。